首都圏一人暮らし学生でもRX-8は維持可能なのか検討する
RX-8が欲しい。
走る楽しみを味わいたい。ロータリーエンジンの唯一無二感に浸りたい。
でも自分は学生、しかも一人暮らしだ。
手が届く車両は限られている。しかもRX-8には多大な維持費がかかる。
保険、ガソリン、税金、整備費用…。
こんなにお金がかかるのに、自分はRX-8を買って維持できるのだろうか…。
お初にお目にかかります、きゅにやです。
今回は、首都圏の一人暮らし大学生である私が
果たしてRX-8を維持するためにどれほどのお金が必要になるのかを検討する。
完全に個人的な記録ではあるが何かの参考になればと思い書き残しておく。
- RX-8が欲しい。
- 結論:首都圏一人暮らしの学生がRX-8を維持するためには、初期費用に車体価格プラス30万円を用意しなければならない。
- 最後のロータリー・RX-8は今がベストな購入タイミング
- 車にかかる4(+1)の維持費
- RX-8の年間維持費の合計は…
- さいごに・学生に車の維持は難しい
Attention!
当記事は、車にわかが執筆しております。
車好きの方には、稚拙と思われる部分があるかと思いますが、
その際はどうぞコメントにてご指摘くださいますと幸いです。
結論:首都圏一人暮らしの学生がRX-8を維持するためには、初期費用に車体価格プラス30万円を用意しなければならない。
一人暮らしと言っても、様々な条件がある。
今回は私の個人的条件であるため上記の結論に至ったが、
個々人の車選びや環境の違いによってこの金額は上下することを心得てほしい。
それではどうしてこの結論に至ったのか解説していこう。
最後のロータリー・RX-8は今がベストな購入タイミング
MAZDA・RX-8は、「ピュアスポーツカー」であったRX-7の後継として
2003年から2012年まで発売されていたスポーツカーだ。
観音開きドアによる4人乗りでファミリーカーとしての側面を持っていたり、
RX-7より非力である自然吸気ロータリーエンジンを搭載していたりと、
前作とは大きく異なる開発コンセプトにより、発売中は批判があったものの、
近年では最後のロータリーエンジン搭載車として再評価の動きがあり、
それにより安価であった中古車の値段も上がりつつある。
2021年11月現在、RX-8は値上がりの最中にある。買うなら今がチャンスだ。
私が学生であるにも関わらずRX-8を検討している理由もそこにある。
中古車価格が高騰する前に、つまりは今のうちに購入してしまおうという算段だ。
現在の価格であれば、RX-8自体は貯金すれば問題なく購入できる。
では、首都圏一人暮らし学生である私が現実的にRX-8を維持可能なのか、
次項から具体的に考察していこう。
車にかかる4(+1)の維持費
車には大きく分けて4つのお金がかかる要素がある。
それが保険、ガソリン、税金、整備費用だ。
それに加えて、一人暮らしの場合は駐車場代が必要となる。
私の場合は、神奈川県に一人暮らしをしているため、全て必要となる。
保険
保険には、自賠責保険と任意保険がある。
詳細は各自で調べてほしいが、どちらも事実上加入しなければならない保険だ。
自賠責保険は車検時に、任意保険は年、または月ごとに保険料の支払いを行う。
自賠責保険は2年あたり、一律25,500円となる。これは大きな負担にはならない。
問題は任意保険だ。
任意保険には等級があり、20段階で上下する。
保険加入から1年間無事故で1等級上昇し、初期等級は6等級だ。
私は当然保険に加入していないので、保険等級は6等級スタートとなる。
実家に住んでいる場合は、親権者の等級を引き継ぐことによって20等級スタートとし、
保険料を安くすることが出来るが、私は一人暮らしなのでこれは当てはまらない。
さらに任意保険は、年齢ごとに保険金が変化する。
18歳から20歳までは「年齢を問わず補償」という区分になり、最も高額となるのだ。
それらを踏まえた上で、RX-8の年間保険料を見積もってみた。
RX-8の年間任意保険料
¥136,380(三井ダイレクト損保)
補償の設定としては、以下のようになっている。
正直、予想より値段が低かった、という印象だ。
一般的に、スポーツカーの任意保険金は高額だ。
三井ダイレクト損保のインターネット契約割引で1万円値引きされているとはいえ、
年払いでこの金額であれば、十分に貯蓄しておけば払うことができるだろう。
とはいえ初年度が払えても、翌年、翌々年も同じ金額を払い続けることが出来るかは、
また別問題だ。私は来年もこの金額を一括で払うのは厳しいと考えている。
しかし月払いとなると、1万円の値引きが適用されず、
毎月12,270円(初月は36,810円)の支払いを抱えることになる。これは大きな負担だ。
ガソリン
スポーツカーといえば、な負担として最もポピュラーなのはこのガソリン代だろう。
RX-8もご多分に漏れず、ハイオクガソリンであり、さらには燃費が悪い。
私は今回1か月あたり、約700Km走ると仮定して計算を行った。
まずRX-8の平均燃費であるが、これは7.28㎞/Lだ。出典: RX-8(マツダ)の燃費 - みんカラ
そしてガソリンタンクは65Lとなっている。
およそ60Lにて満タン給油をすると仮定すると、約430㎞前後で給油することになる。
1か月あたり700㎞走るのだから、月の中旬と翌月上旬、翌月下旬と、
2か月で約3回満タン給油を行うと考えられる。
ハイオクの神奈川県平均価格は、2021年11月現在170円前後で推移しており、
これを先ほどの仮定に当てはめると…
RX-8の2か月あたりのガソリン代は30,600円
年あたりだと ¥183,600
となる。…高いぃ。
税金
RX-8に限らず、古い車に乗るとどうしても無視できないのが税金だ。
税金には自動車税、自動車重量税があり、それぞれ13年で増額する。
(自動車重量税に関しては、18年でさらに増額する)
自動車税
車に乗っていると毎年必ずかかってくる税金が自動車税だ。
RX-8の場合は、2000㏄以下の扱いとなり ¥39,500 となるが、
基本的に安めの前期型は既に登録から13年経っている車がほとんどであり、
実際は…自動車税 ¥45,400 が必要となってくる。
自動車重量税
自動車重量税は、車検ごと、つまりは2年ごとに払う税金だ。
RX-8は車重1,330㎏であるから、1.5t以下の区分となり ¥24,200 となるが、
こちらも13年経過による重課となるため、
実際は…自動車重量税 ¥34,200 が必要となる。
(18年以上経過した場合は、さらに重課され¥37,800となる)
整備費用
車を乗る上で、整備は必須だ。
2年に一度の車検はもちろんのこと、日々のオイル交換等も必要となってくる。
さらにRX-8は、搭載するロータリーエンジンの特性上、整備費用が高額だ。
とはいえ膨大な整備をすべて計算していてはきりがないので、
今回は必要最低限の整備費用として、車検とオイル交換に絞って計算した。
車検
車検整備は、すべての乗用自動車が2年に一度(社用車などはこの限りではない)
受けなければならない整備で、大きな金銭的負担が発生する。
車検に必要な費用は、基本的な認定整備工場の場合
法定費用+検査代+部品代
となる。
- 法定費用…先に計算した自賠責保険と自動車重量税、さらに印紙代(地域、業者により変動する。今回は¥1,100と仮定)の合計。
- 検査代…各整備工場により変動するが、今回は¥24,000と仮定した。
- 部品代…検査により判明した、交換が必要となる部品、消耗品の費用合計。今回は¥30,000と仮定した。
これらの費用を合計すると…
車検費用 ¥114,800 となった。この金額ならば許容範囲内だ。
とはいえ、大事をとって15万円は用意しておくといいだろう。
オイル交換
ロータリー乗りの宿命とも言えるのが、このオイル交換だ。
RX-8などのロータリーエンジン搭載車は、構造上エンジンオイルを燃やして走る。
そのため、早い段階でオイル交換を行わないとエンジンの焼き付き、
つまりはオーバーヒートを起こす可能性があるのだ。
ゆえに、RX-8ではおおよそ3000㎞~4000㎞でのオイル交換が必要となる。
私の1か月あたりの走行距離は約700㎞なのだから、年に3回程度の交換が必要だ。
予算も限られているので、使用オイルについてはTOYOTA純正の鉱物油である
キャッスル(5W-30)¥3,140/4L
を使用すると仮定して計算を行った。
年3回の交換を依頼するとして、1回あたり工賃含め¥5,000とすると、
オイル交換費用(年あたり) ¥15,000
これならばリーズナブルだ。純正とか高くて買えないからね、しょうがないね…。
駐車場代
私は神奈川県に一人暮らしをしている関係上、駐車場代がかかる。
周辺の駐車場の平均価格は¥11,000 だったので、これが12か月かかると
駐車場代(年あたり) ¥132,000
これはかなりの負担だ。一人暮らし学生の弊害である。
RX-8の年間維持費の合計は…
これですべての費用が出揃ったので、計算してみよう。
なお、法定費用などの重複する費用は価格の高い方に統合している。
- 保険…¥136,380
- ガソリン…¥183,600
- 税金…¥45,400
- 整備費用…車検¥114,800+オイル交換¥15,000
- 駐車場代…¥132,000
総合計…¥627,180
想定通りの金額となった。実際はここからETC代金などがかかるため増えるが、
単にRX-8を1年間維持することを想定した場合、
私のような首都圏一人暮らし学生では、上記の金額がかかってくる。
本当に維持できるのか
うーん。高い。私の生活費が交通費含めて10万円弱かかることを考慮すれば、
維持費を単純に12か月で割ると、追加で¥52,265 かかる計算になる。
つまりは、月収15万円を達成しない限り、首都圏一人暮らし学生が
RX-8を維持するのは難しいということになる。
しかし、学生が月収15万円を達成するなど、ほぼ無理な話で間違いないだろう。
ゆえに私は、納車前に30万円貯金することを選択したい。
30万円程度あれば、保険代、整備費用、税金を賄うことが可能だ。
その場合、1年間の維持費はガソリン代および駐車場代の2つとすることができる。
これを12か月で割ると、月あたりの維持費は¥26,300 となり、
半額近くに落とすことができる。
私の場合は両親からの仕送りが4万円あるので、
月あたり9~10万円程度のバイトをすれば、
十分RX-8を維持できる金額となる。
さいごに・学生に車の維持は難しい
この検討には問題点がある。それは、
1年間維持できても、それ以降はどうするのか
これが致命的な問題点である。
私の場合、再来年度以降は実家に再び住む予定なので、
極論1年維持できればいい、ということでこのような結果となったが、
4年間一人暮らしをする場合、維持することは難しい。
これは頭に入れておいて頂きたい。
本来RX-8という車は、学生がおいそれと維持できる車ではないのだ。
しかし、どうにかRX-8を一人暮らしでも維持できないかと、足掻いて足掻いた結果
このような検討結果となったことを理解してほしい。
最後となるが、この車を愛するすべての人たち、
そしてなにより私と同じく車を所有したい一人暮らしの学生にとって、
この記事が希望を持てるものになるとうれしく思う。